小中学生の保護者の皆さんにとって、「宿題をしない子供」への対応は悩ましい問題でしょう。
親の対応次第では、かえって逆効果となり、子どもが宿題から遠ざかってしまうこともあります。
小中学生の子どもが、家で宿題をやらずにイライラ…なんてことありませんか?
この記事では、なかなか家で勉強しない子どもが宿題のやる気を出すために、親としてできることについて説明していきます。
まずは「学習することの意味」を親自身が考える
まず大切なのは、「学習することの意味を、親自身が考える」ということです。
子どもの学習環境を整えるためにあらゆる努力をしても、親自身が学習することの意味を理解していなければ子どもには伝わりません。
- 子どもには勉強できるようになってもらいたい
- 受験で良い学校に入ってほしい
- 家でしっかり勉強してほしい
などは、多くの親が考えることだと思います。しかし、それは一体何のためでしょうか?
その答えは、一人ひとり違って当然です。大切なのは、親なりに学習の目的を念頭においた上で子どもに関わっていくことです。
宿題をやる意味を子どもと一緒に話し合ってみる
あなたは、やる意味がわからないことをやる気を出して頑張れますか?
…少なくとも私は無理です。それは、子どもも同じです。
まずは、子どもが「宿題をやる意味」を感じることが大切です。
宿題をやる意味は、人それぞれでいいと思います。むしろ、全員が同じ訳がないと思います。
以下の記事などを参考にして、お子様と一緒に自分なりの「宿題をやる意味」を考えられるように話してみてください。
目標を設定する
あくまで、学習するのは子ども自身ですから、子どもが自分なりに学習の目標を設定することが大切です。

目標を設定することで「なんのために」が明確になり、やる気につながります。これは、子どもも大人も同じだと思います。
何のためにやっているのかがはっきりしていれば、子どもはやる気になって一生懸命に活動します。
例えば、
- 大会で優勝するために、練習を頑張ろう
- テストで100点を取りたいから、勉強しよう
などです。
子どもが自分で決めるようにサポートする

目標は「子どもが自分で決める」ことが大切です。
当たり前のことだと感じる方が多いかもしれませんが、意外とこれができていないケースがあります。
例えば、
「90点以上取れたらおもちゃを買ってあげる。」という、よくあるパターン。
一見、子供は「おもちゃが欲しい」ために「90点をとる」という目標を設定したように見えるかもしれません。
しかし、「90点」という目標を決めたのは親です。
目標の設定で大事なのは、
- 前回の点数は何点だったか?
- 今回の単元は前回と比べてどの程度の難易度だったか?
- それを踏まえると、自分は今回何点を目指すのが良いか?
というように、自分で考えて目指す目標を設定することです。
目標設定にあたり大人からのアドバイスは必要ですが、最終的には子どもが自分で決めることが大切です。人から決められた目標では、継続したやる気を引き出すことはできません。

目標を子どもが自ら立てるということは、「自分はどうなりたいのか」を考えることであり、子どもの自主性を育てることにもつながります。
子どもが自ら「自分はどうなりたいか」などと考える機会はなかなかありません
だからこそ、目標設定の機会を大人が設定してあげることによって、子どもが自分自身のことを考える貴重な機会となります。自分自身のことを考える機会は、自主性を育てることにつながると思います。
小さな目標を継続して立てるようにサポートする

「小さな目標を立てる」ことも大切です。
目標が大きすぎると、それに向けてのステップを考えづらくなってしまいます。
これまでの自分から少しだけ背伸びしたくらいの目標がちょうど良いでしょう。また、目標は具体的であればあるほど良いです。この後の「何をするか」を考えやすくなります。
大それた目標を設定する必要はありません。
- 次のテストで◯◯点を取る
- 学習した漢字だけは、普段から使えるようにする
などで十分ですから、小さな目標を設定して一つ一つクリアしていくようにするとよいでしょう。その小さな成功体験を繰り返しながら、学習への意欲が高まっていくことも考えられます。
そのために何をするかという行動目標を考えさせる

立てた目標を達成するために何をするか?という具体的な行動目標を考えさせることも大切です。
目標を立てただけで終わってしまっては意味がありません。
- テストで100点を取りたい → そのためにどうする?
- 大会で地区優勝したい → そのためにどうする?
- 忘れ物をなくしたい → そのためにどうする?
そこを考えることで、具体的な行動の変容へとつなげていくことが大切です。
そして、これを考えることは、「目標達成のために何をすればよいか」と計画する力が育つことにもつながります。

立てた目標は子どもと親で共有する

立てた目標は、ぜひ子どもと親で共有しましょう。
目標に対する子どもの取り組みに対して、日々励ます声掛けを行えば子どものやる気向上につながるからです。子どもが立てた目標について、寄り添いながら見守り、一緒に達成を喜んであげましょう。
なんとなく「宿題をやる意味」が確認できた所で、その目的を理解した上での声掛けが必要になってきます。
例えば、なかなか宿題に取り組まないお子様に対しては「早くやりなさい」ではなく、「いつやるの?」という質問を投げかけてみます。
お互いが「宿題をやる意味」を確認できているので、その意味を達成するためにいつ学習するかを、子どもが自分で考える機会を与えられます。
また、「宿題」が出されていない場合でも、お子様の理解度等に応じて必要な学習を一緒に考えるなどのサポートも可能となります。
ただし、しつこく聞きすぎたり計画に介入しすぎたりしないように注意してもらいたいです。子どものやる気を低下させることにつながりかねません。
目標設定とふり返りをくり返して習慣化する
目標設定とふり返りは、何回もくり返し行うことが大切です。
目標設定は、年の初めや学期ごとに行うことが多いイメージがありますが、節目にこだわる必要はありません。小さな目標を一つ一つ日々達成していくことを目指し、結果とふり返りを行い、その後また新たな目標を設定するという流れを繰り返すことで習慣化することが必要です。
計画(Plan)→実行(Do)→ふり返り(Check)→改善(Action)
という、PDCAサイクルといわれるサイクルです。目標設定とふり返りを繰り返すことで、このサイクルを習慣化することで、子どもが自ら目標に立ち向かっていくための基礎が身に付くと思います。
リビングなど親の目の届く所で勉強する
家庭で学習しやすい環境づくりは欠かせません。例えば、
- 子どもが学習するときに、できるだけ近くにいてあげる(特に小学校低学年)
- 親の目の届くところで学習させる
- 子供が分からないところを質問できる雰囲気を作ってあげる(特に小学生)
- 辞書や図鑑など、子どもが調べたいときに調べられる環境をつくる
などが考えられます。
子どもが学習しようとしたときに、しっかりと集中できる学習しやすい環境づくりを行うことが、子どもの成長に大切です。子どもが学習する際に、リビングなど親の目の届く所でやることも大切です。
特に小学校段階では、自分1人ではなかなか集中して取り組むことができないことが多いです。親が近くにいるだけで頑張ろうとする子もいます。
教員としての勤務経験上、保護者が宿題など、子どもの学習に積極的に関心を寄せている家庭の子どもは学力が高い傾向があります。
これは、決して「親が勉強を教えることが必要」ということではありません。
親が子どもの学習に関心をもつだけで子どもは変わります。そのためにも、親の目の届く場所で子どもが勉強するようにするということが良いと思います。
子どもが自ら進んで学びたくなる情報を一緒に見る
子供たちが宿題にしっかりと取り組むには、学習内容そのものに興味関心をもち、自ら学びたくなるようにしていくことが大切です。
口で言うのは簡単ですが、それが簡単にできたら苦労はしませんよね。私も、日々試行錯誤しながら少しでも子供たちが学習内容自体を「面白い!」と思ってくれるように工夫しています。
以下は、私の専門である算数・数学について子供たちに「面白い!」と思ってもらえるような豆知識などをまとめた記事です。もしよければお子様と一緒にご覧ください。
最後に
この記事では、小中学生の親が、宿題をしない子供への対応をどのようにしたらよいかについて書いてきました。
お子様のやる気が向上し、様々な活動に前向きに取り組めるようになることを願っています。
あくまで、「子どものため」という認識をしっかりともった上で、子供のためになるような対応を心がけていきたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。



