教員にとって夏休み、冬休み、春休みなどの長期休業は休みではありません。しかし、休みを取りやすく、仕事面でも自由に使える時間が多いため、心にゆとりが生まれる貴重な期間です。
そんな長期休業中を有意義に過ごすことは、自身のスキルアップや休み明けの業務のために重要だといえます。
そこでこの記事では、教員の方々に向けて、教員が長期休業中にやるべきことについて書いていきます。
長期休業に入る前にやっておくこと
まずは、夏休み・冬休み・春休みすべてに共通して、休みに入る前にやっておくと良いことを確認しておきましょう。
「もう休みに入ってしまっている…」という方も安心してください。今からでも遅くないですので、すぐにやることをおすすめします。
長期休業中にやるべきことをリストアップする(タスク管理)

まずは、長期休業中にやるべきことをリストアップしましょう。いわゆる「タスク管理」です。タスク管理は日々の業務改善のためにもとても大切です。そのことについては以下の記事で詳しく記載しています。
休みに入る前にやるべきことをリストアップしておくことは、長期休業を有意義に過ごすために欠かせません。
リストアップした仕事をもとに適切に年休を取得(スケジューリング)
次に、リストアップした仕事をもとに、適切に年休を取得しましょう。教員の方がやってしまいがちなのは、とりあえず年休にしておいて、来れる時に来るというパターン。結論からいえば、これは絶対にやめるべきです。少なくとも、私が過去に出会ってきた「できる教師」の方々はこのようなことはしません。
日頃なかなか年休を取得できず長期休暇中になんとなくまとめてとりたくなる気持ちは分からなくもないですが…やめましょう。なぜなら、無計画にダラダラと仕事をする癖がついてしまうからです。長期休み中は時間に余裕があるが故に、なんとなく過ごしがちです。しかし、そのような習慣は、自身の業務効率をどんどんと下げていくことにつながるのです。自分のやるべき仕事を把握した上で、計画的に年休を取得しましょう。
変更が生じたときには、休みの届け出を変更すればいいだけの話ですから、これまで習慣がなかった方も、とにかく計画してみましょう。日頃から計画的に業務を行っていく習慣をつけることで、休み明けの業務改善・定時退勤にもつながります。業務改善については以下の記事で書いていますので、もしよければお読みください。
上の記事ように、日頃から計画的に業務を行っていく習慣をつけることで、休み明けの業務改善・定時退勤にもつながります。
小中学校教師が長期休業中にやるべきこと
教材研究と授業準備

教材研究と授業準備を最優先しましょう。
我々教員の仕事の中心は授業であるべきです。通常の授業準備を進めておくのが良いでしょう。具体的には1単元分程度まで進めておけると良いでしょう。休み明けの業務負担軽減つながります。
教員の仕事は授業がメインです。しかし、忙しい日々の中では教材研究や授業準備に十分な時間を割くことができないことも現実としてあります。長期休業中にしばらく先までの授業準備を済ませておけば、授業の質向上や、休み明けの授業準備の負担が大幅に軽減されます。具体的にやることとしては、
- 単元全体の構想
- 1時間ごとの授業計画
- 授業スライド作成
- ワークシート作成
など、日々行なっている通常の授業準備をできるだけ先の分までやっておくと良いです。私自身、過去に「できる教師」の方から教えていただいて始めたのですが、想像以上に新学期にゆとりをもてるようになるのでかなりおすすめです。
以下の記事は、新任・若手教員向けに授業づくりの基本について書いたものです。こちらもよければお読みください。
読書やポッドキャストなどのインプット
余裕のある時間を利用して、インプットの時間を確保し、各自のスキルアップにつなげましょう。
研究の一環として教育書を読むなどであれば、勤務時間中に研修として行うことも可能です。こうした点は、教員という仕事の最大のアドバンテージなのではないかと私は思っています。プライベートの時間を犠牲にせずに自分を高めることができるのも長期休暇中ならではなので、教員という仕事の利点を活かさない手はありません。
以下の記事では、過去100冊以上は読んできた私が教員の皆さん向けにおすすめする教育書についてまとめた記事です。もしよければ選書の参考にしてみてください。
また、私は教育書だけでなくビジネス書も読むようにしています。学校とビジネスは一見かけ離れているように感じるかもしれませんがそんなことはありません。ビジネス書からも、教員としての仕事に活かせることがたくさんあります。
以下の記事では、普段ビジネス書を多く読む私が教員の皆さん向けにおすすめする本についてまとめた記事です。こちらも、もしよければ選書の参考にしてみてください。
また、読書だけでなく私は日常的にポッドキャストで耳からのインプットを重視しています。ポッドキャストは、通勤中などにながら聴きできるのがおすすめです。

以下の記事では、日頃からポッドキャストを聴いている私が教員の方におすすめしているポッドキャスト番組を紹介していますです。もしよければ聴いてみてください。
スキルアップのための研修会等に参加する
各学校や自治体が主催する研修会に参加することもおすすめです。
授業についての研修会に参加すれば、新たな知見を得られるだけでなく、自身の日頃の授業について振り返るきっかけにもなります。
私は過去、研修会について参加する意義をなかなか見いだせなかったのですが、最近になって重要性を感じるようになりました。
たくさん参加する必要はないと思いますが、自分の興味のあるもの1つ位は、試しに参加してみるのもいいかもしれません。
教室等の授業環境の整備
これも授業に関連することですが、教室等の授業環境の整備を行うことも大切な授業づくりの一部です。
汚い環境や整理整頓がなされていない教室では、子どもたちの学習効果が下がります。夏休みという期間を利用して、環境整備を行っておくと良いでしょう。
ここで大切なのは、やりすぎないこと。
あまり多くの時間をかける必要はなく、最低限の掃除と整理整頓がなされていれば十分です。また、物の置き場所を定めたり、皆が過ごしやすい生活環境に教室を整えておくことも重要です。環境が行動に与える影響については、以下の記事でおすすめしている「行動経済学」についての書籍が参考になります。気になる方は以下の記事もお読みください。
また、以下の記事は、授業に限らず学級経営全般について書いています。採用後すぐの方を対象に、経験を重ねた今でも私が大切にしていることをまとめています。もしよけれはこちらも参考にしてみてください。
行事の打ち合わせと準備
時間のある長期休業のうちに、できるだけ行事などの打ち合わせを済ませておきましょう。行事の打合せで大切にしたいポイントは、
- 何のためにやるのか?(目的)
- いつやるのか?
- どこでやるのか?
- 当日までの具体的スケジュールはどうするか?
- 仕事を職員でどのように分担するのか?
をはっきりさせておくことです。
授業が始まってからは、放課後などの打ち合わせ時間を「勤務時間内」に十分な時間を確保することが難しくなります。ここまで打ち合せが済んでいれば、職員が各自で効率よく準備を進めることができます。
また、早めに打ち合わせできれば、休み中に余裕をもって下見などに行くことも可能
指導要録の作成
春休みに必要な作業は、「指導要録の作成」です。指導要録については現状全国の学校で作成が義務付けられている書類です。通知表が廃止されている学校もあるようですが、要録は全学校が作成する必要があります。

過去は、夏休み頃から徐々に書きはじめてなんとか春休み中の3月で完成させるなどしていることもありました。しかし、現在は校務のDX化が進んでいるので、春休みに入ってからの着手で十分です。
指導要録の作成は、工夫次第で作業時間1時間程度で完了させることができます。事実、私はここ数年、指導要録を作成するのに1時間程度しかかかっていません。詳しいやり方については、以下の記事で書いていますので、是非お読みください。
論文の執筆
そして、おまけとして紹介しておきたいのが、論文の執筆です。これまでの実践と自身の教育観を整理する意味で自身のスキルアップに繋がります。
私は日々の研究実践を論文にして発表したことがあります。長期休業中は論文の執筆に最適です。また、これまでの実践を整理する時間を確保することで、教員としてのレベルアップにつながるという点です。自分がこれまで子どもたちに実践したきたことの成果や課題を明らかにして、休み明けからの指導に生かすことができます。
まとめ
ここまで、教員の長期休業中の過ごし方についてご紹介してきました。大切なのは、
- 「休み明けの業務改善」
- 「自身のスキルアップ」
- 「リフレッシュ」
の3点を、ご自身に合わせてバランスよくとることです。やるべきことを最低限に抑えて長く休みをとるのも良いですし、出勤日を増やして、授業準備などをどんどんと進めておくのも一つです。いずれにしても、長期休業中に自分がどのように出勤するか、何をするかという点で自由度が大きいのが教員の仕事の利点です。
その利点を活かし、教員の皆さんが有意義に長期休業中の時間を過ごせるといいなと思います。
この記事が、様々な教員の皆様のお役に少しでも立てるなら幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。









